ステージ3-EX・任意の攻略資料
国土交通省ガイドライン条文・耐用年数計算・最高裁判例
1. 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の公式原則
原状回復とは「入居時の状態に完全に戻すこと」ではありません。借主が普通に住んでいて劣化した部分(通常損耗・経年変化)の修繕費用は、毎月の賃料の中にすでに含まれています。したがって、これを借主に二重請求することは明確に否定されています。
2. 壁紙・クッションフロアの減価償却計算式
国交省ガイドライン(別表1)では、壁紙(クロス)の耐用年数は6年(72ヶ月)、残存価値は1円と定められています。
- 借主負担割合 =(耐用年数6年 - 経過年数)÷ 耐用年数6年
- 例:3年入居した場合の負担割合は 3 ÷ 6 = 50%
- 例:6年以上入居した場合の負担割合は 残存価値1円(実質0円)
- ※張り替え範囲も「部屋全体」ではなく、損傷があった「㎡単位または1面単位」が原則です。部屋全体の張替え費用を請求するのは過大請求です。
3. 最高裁判所判決(平成17年12月16日)
「通常損耗補修特約が成立するためには、借主がその義務を負担することについて明確に合意していることが必要である」。契約書に単に「クリーニング費用借主負担」と書いてあるだけでは無効であり、具体的な金額や範囲が明記されていない限り、借主に負担させることはできないと最高裁が判示しています。